男は適当にその辺をあるく。
海岸は白く、美しいビーチである
ビーチから内陸へ向かって歩くと
白い砂からだんだんと黄緑色の草が増えてくる
一面草原である
近くには森もあるようだ、内陸部に行けば行くほど森が増えていくようである
案外大きな島なのかもしれない
良いビーチだが、だれもいない、原住民的な人も動物もいない
奥に行くのは少し怖いので、引き返してまたビーチをあるく
もし遭難したとしたら、何か同じように遭難者とか船の破片とかあるはずだが
何もない
そしてこの違和感はなんだろう
海にも草原にも森にも、なにか物足りなさを感じる
どこか殺風景というか、中身がないというか
なんとも言えない違和感だ
まあ遭難したんだからそんなものか
と、勝手に納得し、男は歩く
ひとまず身を隠す場所が欲しい
少し内陸に向かおう
洞窟とかあると助かる
内陸に向かって進むと、だんだん木が増えてきた
森だ
さらに進むと少し起伏のある場所にでた
丘のようなところだ
少しずつ標高が高くなっていく
だんだん自分を超えてくる岩も増えてきた
この島には誰かが歩いた形跡がない
道はもちろんないし、住んでいる形跡も今のところない
もうすぐ日が暮れる
せめてどこかに身を隠さねば
とその時、丘の麓に穴のようなものが見えた
しめた、男は穴へ駆け入る。
中腰で入るくらいの大きさの穴だ
非常に助かる
今日は一晩ここで寝ようと男は決める
もう夕方だが、何か葉っぱとか枝とか集めておいたほうがいいかなと思い
また穴の外にでる
近くの森で枝や石を拾い集める
正直火のつけ方は自信がないが、ないよりかはマシと集めておく
葉っぱはいらないか…
枝だけ抱えて、また穴に向かって歩きだす。
もう暗くなってしまった
今日はいい天気のようだ、
男は月明かりでできた自分の黒い影に気づき、ふと空を見上げ
次の瞬間、目が点になった。
月が2つあったのだ。

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