男は整理する。
探検に出てからなんやかんやで10日は経つ。
最初の予定だと、男は島を一周する気でいた。
そうすれば、島の形がわかるだろうと。
仮にこの島が丸いとしよう。
そして男が目覚めた場所を、時計でいえば3時とする。
そして3時から2時の方角へ、つまり北へ海岸沿いに歩いてきた。
船を見つけ、捜索し、骨を集め、運び、穴を掘り、埋め、花を集め、手向ける。
このあたりの作業で4日はつかった。
1人では体力にも限界がある。
その後歩き続けて、いま、おそらく1時あたりである。
つまり10日で3時から1時である。
まあ寄り道かなりしてるしいいか、と無理やり納得する。
男は効率がどうとか一応考えることはあるが、行動が伴っていない。
かなり好奇心がある。
新しいものを見つけるとすぐに足をとめる。
まあこんなもんなのだろう。
食事と寝床を確保しつつなのがつらいところだが。
幸い、船の残骸から、ボロいが布やらなんやら見つけた。
これでかろうじて生きていけるだろう。
男は12時のほうへ島の海岸を歩いていく。
そもそも、島と呼んでいるが、実際島という自信はない。半島かもしれないし、大陸かもしれない。
男はワクワクしている。
地面に生えている草は雑草が多い。
ここには美しい花はなさそうだ。
実り多い3時のあたりと比べると、2時から12時にかけてはずいぶんとさみしい。
草木がほとんどない。岩だらけだ。
内陸部もサバンナというか、下草がまばらに生えているだけ。
お墓を作ったあたりは草原みたいだったが、風がずっと吹いているむき出しの黄色い丘だった。
こうなると苦労するのは食料である。
蛇がいれば上々。基本はカエルやクモだ。
まずい、とにかくまずい。
とその時、久しぶりに緑をみた。少しずつ背が高くなり、緑が増えていく。
まばらに木も増えてきた。ようやくか。
俺もついているな、と男はにやける。
急に草が生い茂り、遠くには森も見えてきた。極端な自然だな。
やっと安らげる場所を見つけた。
大きめの木の下に腰を下ろす。
深呼吸をする。
ぼーっと木々の並びを眺めていると、その先に見覚えのあるものが目に入る。
ばっと立ち上がり、そばへ行く。
この木の後ろだ、走って回り込む。
人影に見えたそれは、布を被った骨だった。

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