晴輪物語【始記】30 部隊編成

観光

男は滝の基地に戻った

ワコとジトメザル族長より報告を聞く

男はとても驚いた

聞くところによるとあれから猿軍団はかなりの数が集まったようだ

ただ現状はある程度武に心得のある初代自警団の先輩猿が少し教えている程度で

組織的な行動は何一つできないし、むろん武器もない

ただ数が揃っただけである

そして猪も割と集まった模様、これは心強い

 

あとは鳥や小動物たちも少し来たようだ

合計すると今この滝には1000匹はいるだろう

 

ただ全部戦闘部隊というわけではない

おそらく戦えるのは大小合わせて300程度、200は現在治療中、250は子どもか年寄り機械獣のようだ

そして聞くところによると250は若くても戦う気がないらしい、

だが自分では身を守れないため、ここにきたようだ

実に現実的である

要は1000匹中300匹が戦力だ、なんと心強いことか

最初は10匹もいなかったことを考えれば、むしろこんなにうれしいことはない

 

そして逆に男は考えた

この戦意のない者たちに後方支援を任せよう

森全体にかかわる話なのだ、戦意がないからといって、穴蔵で寝転んでいてもらっては困る

働かざる者なんとやらだ

 

滝の基地での男の最初の仕事は、治療だった

ワコや自警団がなにか治療のようなことをした痕跡があったが、男の見様見真似であった

石や枝の混ざった土を塗りたくっていたり、やたら樹液がかかっていたり、

樹皮を立てかけているだけもあった

そんなんで治るわけないだろうが

 

だが彼らなりに頑張ってくれた証拠である

また、彼らは自分で考え行動できることの証左でもあった

やはり彼らは知的生命体なのだ

 

男は重症患者から治療を進めていき、ワコと熊数匹を手伝わせた

男としてはぜひ治療法を覚えてほしかったのだ

 

じっと見つめるワコと熊の仲間たち

試しにやらせてみると、ビビりつつも、傷にペーストを塗ることに成功した

調合はまだ無理だろうが塗ることはできる、、これはでかい

 

衛生兵もそのうち必要になるだろう

その時はこの経験が活きる

 

治療がひと段落した

これで200のけが人は対処完了

 

次は300の戦闘部隊である

武器のあるなしは一旦おいておいて、4人一組でチームを組ませた

隊長と部下3名である、将来的にうち1名は衛生兵にしたい

単純計算で75個の「班」ができた

次にその班を3個で組ませる、これで25の「小隊」ができた

そして小隊を2個で組ませる、これで12の「中隊」ができる

ここで1個小隊余った、男は戦意のない群れの中から、猿を数匹説得し、

戦闘部隊に引き入れることに成功

合わせて13個の「中隊」ができた

とりあえずこれでいいだろう、独立行動単位は中隊で行く。

1個中隊が24匹の猿だ、きっと十分に活動できる

これで枠は完成した

 

次は中身だ、言葉のわかる猿を中隊長にする

言葉のわかる猿は全部で7匹いた、あと6匹は急ごしらえだが徹底的に叩き込むか

間に合わなければ言葉のわかる小機械獣を付けるしかない

 

これで急ごしらえだが自警団戦闘部隊が誕生した

次である

 

13個中隊のうち1個中隊を偵察中隊にする

該当の24匹には一匹ずつに2羽の鳥を付けた

こいつらに偵察に行ってもらう

だがこいつらはあくまで戦闘部隊付きの偵察部隊だ

 

別で情報収集の手段が必要だ

 

そこで出てくるのはワコの友達の小鹿君である

 

男が南に言っている間に小鹿君の言語能力は開花し

今ではワコと小鹿は大人レベルで会話が可能だ

ワコには戦闘部隊を、小鹿君には偵察部隊を見てもらう

さてその偵察部隊だが、戦意のない者を説得し、鳥使いになってもらうことにした

彼らの仕事は、この基地にいながらにしての情報収集、つまり諜報である

早速諜報部隊に指示を出し、南の渓谷出口周辺に鳥を放って偵察と情報収集を開始させた

 

これで戦闘・偵察・諜報の部隊ができた

 

次は後方支援である

働かざる者なんとやらの精神で、戦意なき者たちに募集をかけ、装具師・武具師を選び出した

とりあえず合わせて5匹の猿が立候補したため、

男はこの5匹に丁寧に武器・防具の作り方を教え始めた

 

次に車両部隊である

猪さんたちを集め、普段は輸送で活躍してもらい

戦闘時には猿×猪の騎馬隊ならぬ騎猪隊を作った

いやなんか名前が呼びにくいから猪突隊にした

似たようなもんだろう

 

これでいったんの陣容が整った

南部の偵察も開始した

あとはなんだ…何が足りない…

 

そうだ、北部の残党はどうなったんだ

 

偵察隊と諜報隊に指示を出し、北の森の残党を探した

 

同時並行で1個猪突隊と2個戦闘中隊を始まりの渓谷へ先行させ、これ以上の狼と竜の侵入を防止する

 

ひとまずはこれでいいか…

 

残るはキノメヅ対策だ

現状の手段で最も確実なのは「避ける」こと

倒し方がわからない以上、避ける以外に手段はない

 

偵察隊の手腕に頼るしかないだろう

つかまったら終わりなのだから

 

偵察と諜報から報告が来た

残党はいるがかなり少数で、川の基地にいる猿たちで対処できる数とのことだった

一応1個中隊を送り、早期の鎮静化を図った

 

現在10個戦闘中隊が滝の基地にいる

男は残党狩りが完了するまで、この部隊に言葉と戦い方を教えることにした

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